乳歯の後ろ(内側)から永久歯が生えてきた
後ろ(内側)から生えるのはなぜ?
乳歯の後ろから永久歯が生えてくる原因は、顎の小ささにあると言われています。
乳歯は、永久歯に押し出されることで歯の根が吸収し、抜け落ちます。顎が小さいことで、永久歯が乳歯を真下から押し出すことができないのです。
対処法
乳歯がグラついており、間もなく抜けそうな場合には、基本的に経過観察で問題ありません。「永久歯の位置が正しくないのでは?」と不安に思うかもしれませんが、その後時間の経過とともに、永久歯は正しい位置へと移動していきます。
一方、乳歯がグラついていない場合には、その乳歯の抜歯が必要になることがあります。
乳歯の前(外側)から永久歯が生えてきた
反対に、乳歯が抜けるその前、つまり歯列の外側から永久歯が生えてくるということもあります。 乳歯の後ろから永久歯が生えてきた場合と比べ、抜歯などの治療が必要になるケースが多くなります。
前(外側)から生えるのはなぜ?
乳歯が抜けるタイミング、永久歯が生えるタイミングには個人差がありますので、そのことによって起こることがほとんどを占めます。また、その乳歯が虫歯などによって失われてしまった場合に、永久歯が形成不全を起こし、通常より外側から生えてきたように見えることもあります。
対処法
乳歯がグラついている場合には、経過観察に留め、抜けるのを待ちます。その後、永久歯は正しい位置へと移動します。
乳歯がグラついていない場合には、乳歯の抜歯が必要になることがあります。
またいずれの場合も、永久歯の生えてきた位置が遠いと、治療によって正しい位置へと移動させなければならないことがあります。
このような場合は受診してください
乳歯が残っているのに永久歯がその前や後ろから生えてきたというときも、乳歯がグラついてるようであれば、基本的に受診は必要ありません。間もなく乳歯は抜け、永久歯が正しい位置へと移動していきます。ただし、乳歯がグラついていない、グラついているけれどなかなか抜けないというときには、一度当院にご相談ください。抜歯などの治療が必要になることがあります。 もちろん、乳歯がグラついており間もなく抜けそうな場合であっても、少しでもご不安があるようでしたら、お気軽にご相談ください。
生え変わりのときの歯磨きは念入りにしましょう
乳歯が残っているのに永久歯が生えてきた場合は、部分的に歯列が二列になるので、汚れが溜まらないように丁寧に歯を磨きましょう。またそもそも、生え始めの永久歯はまだ歯質が完成していないため、数年間は虫歯になりやすい状態が続きます。生え替わりによって「正しい磨き方」も変化しますので、定期的に歯科医院を受診してブラッシング指導を受けましょう。また、クリーニングやフッ素塗布などの予防メニューもおすすめです。